ミスゼロ子やポリムスの正しい使い方

使用する薬局が増えてます。

調剤過誤防止システム

錠剤の重量で鑑査をしたり、カメラ映像から鑑査をしたりする大掛かりなシステムもありますが、より一般的なのはハンディタイプのピッキングシステムではないでしょうか。

その中でも特に使用薬局が多いのが、クカメディカルの『ミスゼロ子』とユヤマの『ポリムス』

これを使用することで、他剤調剤や規格違いをほぼ確実に防げます。

1つのミスが患者さんの命に関わってしまう薬局、特に1人薬剤師の薬局では非常に価値が高いです。(値段も高い)

しかしながら、ピッキングシステムを使用しているのを見ていると、

「そんな使い方で意味あるのか?」

と思ってしまうことが多々あります。

もちろん基本的な操作方法の話ではなく、根本的に違うんじゃないの?っていう話です。

ピッキングシステムの仕組み

ピッキングシステムの仕組みは非常に簡単で、

レセコンで入力した薬とピッキングした薬が同じかをチェックします。

ハンディタイプのピッキングシステムでは、ピッキングした薬のバーコードを読みます。

それによって何の薬をピッキングしたか認識し、入力した薬と間違っていないかをチェックできるわけです。

最近の薬は1枚1枚のシートにバーコードが印刷されているので、かなり便利になりました。

昔はシートにバーコードが印刷されてなかったので、わざわざ薬箱のバーコードを切り取って棚に貼り付けたりしてました(笑)

ピッキングシステムで防げないミス

そんなピッキングシステムでも、特にハンディタイプの場合には防げないミスがあります。

①計数ミス

当然ですが、バーコードを読んでチェックしてるのは「ピッキングした薬が合ってるか」

ピッキングした数まではチェックできません

ピッキングシステムを使うことで安心してしまい、他剤調剤は減っても計数ミスは逆に増えてしまったなんてことも時々あります(笑)

②入力とピッキングの同じミス

めったに無いことですが、入力とピッキングで同じミスをしてしまった場合にも、ピッキングシステムではチェックが出来ません。

例えば、前回処方でタケプロンOD錠15mgだったのが、今回からタケプロンOD錠30mgに処方変更されていた場合。

入力で変更に気づかず15mgのまま入力してしまい、ピッキングも間違えて15mgを集めてしまうと、ピッキングシステムでは「合っている」と表示されます。

まあそうですよね、入力した薬とピッキングした薬は同じですから。

あくまでも、入力した薬とピッキングした薬が合っているかをチェックするシステムということです。

こう言うと残念なように聞こえますが、このおかげで逆に入力ミスに気付くことができます

これは想定していなかったメリットです(笑)

ピッキングシステムの正しい使い方

そんなピッキングシステムですが、たまに「手段」と「目的」を間違えた使い方をしてる人がいます。

<具体例>

①薬が1種類しかなかったので、ついついピッキングシステムを使わずに患者さんに薬を渡してしまった。

②会社からピッキングシステムを使うように言われているので、後から引き出しの薬箱のバーコードを読んでチェック。

③入力した薬と合ってたみたいだ良かった良かった!

この流れで問題なのは、

本当にその薬箱から薬を取ったのか保証が無い

ということです。

「この薬箱からピッキングしただろう」という記憶を頼りに薬箱のバーコードを読むわけですが、記憶を頼りにするなら元々ピッキングシステムは必要ないと思うんですよね(笑)

ピッキングシステムは、患者さんに渡す薬のシートに印刷されているバーコードを読むから意味があります。

あるいは、薬箱のバーコードを読むならピッキングのタイミングです。

保証の無い記憶に頼った行動が入ってしまっては、ピッキングシステムを使うメリットはゼロになってしまいます。

手段と目的

これは、ピッキングシステムを使うことが「目的」となっているからでしょう。

そのせいで、前述の具体例のような意味の無い行動をとってしまいます。

それによって他の患者さんをお待たせしてしまうこともあるはず。

ピッキングシステムを使うことはあくまで、正確な薬を渡すという「目的」のための「手段」です。

そこをふまえて、具体例のような状況で取るべき行動は、

後から薬箱のバーコードを読んで自己満足すること

ではなく、

ピッキングシステムを使わずに患者さんに薬を渡してしまうことが無いような対策を講じること

ではないでしょうか。

まとめ

以上、ミスゼロ子やポリムスなどピッキングシステムの正しい使い方についてでした。

ピッキングシステムを使うことを「目的」としてしまうのは、会社から使うように指示されている場合が多い気がします。

でもその「使う」というのは「正しく使う」ということです。

ピッキングシステムは非常に有用ですが、きちんと仕組みを理解して、何のためにシステムを導入しているのかをしっかり考えて使用していくことが大切です。