薬局が儲けることは悪いことなのか?

チェーン薬局は儲け過ぎ!!

そんな言葉が週刊誌を賑わしていた時期もありましたね。

どうも、チェーン薬局の中間管理職、食アド薬剤師ttです。

以前に、チェーン薬局が儲け過ぎというのが根本的に間違っているということを記事にしました。

以前の記事>>>チェーン薬局は本当に儲け過ぎ?医療経済実態調査は実態と異なる

儲け過ぎというのが見当違いな批判であることを記事に書いたわけですが、それでも何となく釈然としないところがあって。

それは何かというと、

「薬局は儲けちゃだめなのか?」

ということ。

『儲け過ぎ』がダメなら、じゃあ『適度に儲ける』のは良いのか??なんてことも考えてしまうわけです。

今回の記事では、税金を原資としている薬局が儲けることについて自分なりに考えをまとめようと思います。

儲けるのは悪いこと?

そもそもの部分として、儲けるのは悪いことなのか?

これに関しては、「儲けるのは悪いことではない」という前提で進めます。儲けないと食べていけないですからね(笑)

この点に関して意見が食い違う人は、もはや考え方が違い過ぎると思うので読むのを止めることをオススメします。

たくさん儲けるのは悪いこと?

『儲け過ぎる』という言葉には、すでに発言者の「お前の儲けは俺の許容範囲を超えている!」という主観が入っている気がするので、『たくさん儲ける』という言葉に変えてみます。

儲けることが悪くないのであれば、では『たくさん儲ける』ことは悪いことなのか。

これも決して悪いこととは言えないと思います。

自分で事業をやっていて、

「あまり儲け過ぎるのも良くないから、しばらく少し抑え気味にしよっかな~」

なんて考える人いますかね?

税金のことなどを考慮しなければ、なかなかそんなこと考えないと思います。

事業を営んでいれば最大限に儲けようとするのは当然ですし、それによって事業も成長していきます。

ということで、『たくさん儲ける』ことも決して悪いことではない。

むしろ自然なことでしょう。

税金から儲けるのは悪いこと?

たまに耳にするのが、「儲けの原資は税金なんだから、儲け過ぎは良くない」という意見です。

この意見はいっけん的確にも思えますが、保険医療と診療報酬という仕組みを考えると少し的外れです。

以前に他の記事でも書きましたが、薬局では調剤という療養の給付を患者さんに行い、その対価として健康保険から調剤報酬を貰います。

一般の事業でも、他人に価値を与え、その対価としてお金を貰いますよね?

保険医療では、その間に健康保険が加わって三角関係になっているだけです。

調剤の価値は国が決める

そして、診療報酬というのは国が決めるものです。

薬局が患者さんに対して与えた価値(調剤)の価格を、患者本人ではなく国が決めているだけということになります。

これが保険医療です。

なので、例え原資が税金であろうが、たとえたくさん儲けようと何の問題もありません。それだけ多くの価値を患者さんに提供したということです。

もし価値の価格を国が決めることが良くないというのであれば、それはもっと政治的な話なので政治活動をお願いします(笑)

正しく儲けなければいけない

ここまで『薬局がたくさん儲ける』ということの正当性ばかり書いてきました。

じゃあ薬局に批判されるべき点は無いかというとそんなことはなくて、『正しく儲けていない』薬局もあると思います。

『正しく儲けていない』というのはかなり主観が入るのですが、

必要としていない患者さんに価値を与える

与えるべき価値を与えていない

この辺りかなと思います。

必要としていない患者さんに価値を与える

2年くらい前の話ですが、PCデポが炎上しました。

炎上の内容を簡単にまとめると、

・理解力の乏しい高齢の男性に、高額なサポート契約を結ばせる。

・家族がそのことに気づき、解約しようとすると解約手数料が10万円以上することが判明。

・ネットで炎上したので契約内容について精査したところ、必要ないサービス提供だった。

ということで最終的には無料での解約に至ったのですが、聞いたことある方も多いのではないでしょうか。

この炎上の根幹は「必要ない価値を与えた」という部分です。

確かに本人は契約をしていますが、理解力の乏しい高齢者です。

このように理解力が乏しかったり、あるいは情報や知識に格差があると、本来は必要ないものでも簡単に相手を納得させることが出来てしまいます。

これが薬局だとどうでしょうか。

色んな加算や料金について、「本当にこの患者さんには必要だろうか」という検討を行っているでしょうか。

いわゆるベタ取りしている薬局も多いかと思います。

そして、相手は調剤報酬の仕組みなどについて無知ですので、納得させることが出来てしまいます。

こうして儲けることは正しくないですし、批判に値しますよね。

加算や料金のあるサービスは、本当に必要な人にだけ提供するべきです。

与えるべき価値を与えていない

これはいわゆる不正請求というやつで、前述の通り調剤報酬は、国が認めた薬局の行為に対して支払われる報酬です。

当然さまざまな条件があり、その条件を満たして初めて患者さんに与えた価値が国に認められ、報酬を貰えるという形になります。

しかし実際には、条件を満たしていないにも関わらず報酬を請求する場合が多々あります。

そして、個別指導にあたればその事を指摘されて返金等になりますが、あたらなければスルーです。

多くの場合は無自覚なのですが、ごく稀に自覚している場合もあるのが問題です。

薬歴未記載問題なんてのもありました。

完全に自覚のある不正請求ですよね。

そんなことをして儲けてしまっては、批判されるのも当然です。

儲けることに対して自分なり考えを持つことが大切

以上、税金を原資とした調剤報酬が薬局が儲けるということについて、自分なりの考えをまとめてみました。

必要としている患者さんに、キチンと価値を与えている

という条件であれば、たとえ原資が税金であろうが、儲けることに対して何の罪悪感も感じる必要は無いというのが自分の考えです。

他にも、『門前薬局』に対する批判などがありますが、これについては少し論点が異なると思うので、今回の記事ではこれくらいにしておきます。

もちろん色んな意見があると思いますので、薬局が儲けるということについて、それぞれが自分なりの考えをしっかり持って働いていくことが大切なのかなと思います。

『儲ける』と『稼ぐ』の違い

最後に余談です。

ここまで儲ける儲ける書いてきましたが、『儲ける』っていう言葉そのものが聞こえが悪いですよね。

行動としては同じ『稼ぐ』の方が、全然聞こえが良いです。

この『儲ける』と『稼ぐ』の違いについて簡単に調べてみたところ、

『儲ける』は、予想外のお金を得たり、上手いことお金を得たりするときに使う

『稼ぐ』は、一生懸命働いてお金を得たり、努力してお金を得たりするときに使う

とのことでした。

「薬局は儲かる」と言われている時点で、「あいつら上手いことやってるんだろ~」なんて意味合いが含まれていそうですね!