院外処方のレセプトに処方内容は載らない

表題の件。

「院外処方のレセプトに処方内容は載らない」って知ってました?

まあそれ自体は知ってる人も多いと思うんですけど、最近病院のレセプトについて調べていて、

「あれ、これって大丈夫なのか?」って思うことが多々あったんです。

普段何気なくレセプト請求を行っているものの、レセプトについて実はあまり詳しく知らないですよね。

特に薬剤師は知らない気がします。

そんなわけで今回、レセプトについて改めて詳しくまとめてみようと思います。

レセプトとは

レセプトとは、医療機関が患者に対して行った療養の給付について、保険者に医療費を請求するために発行する報酬明細書のことをいいます。

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医科や歯科の場合には診療報酬明細書、調剤の場合には調剤報酬明細書とも言います。

ちなみに、レセプトという言葉、ドイツ語では『処方箋』を意味します。日本語とは少し意味合いが異なりますね。

レセプトの流れ

①医療機関は、1ヶ月分のレセプトをまとめて、翌月の初めに審査支払機関に送ります。

②審査支払機関では突合点検や縦覧点検を行い、不備が無ければ健康保険組合に送ります。(保険組合によっては、審査支払機関を挟まずに直接医療機関から保険組合に送ることもあります)

③健康保険組合は、審査支払機関を通して医療機関に報酬を支払います。

健康保険組合は、審査支払機関に点検を行ってもらう代わりに手数料を支払っています。

そのため、その手数料を節約するために直接保険組合にレセプトを送ってもらって、保険組合で点検を行う流れも増えています。(直接審査支払

レセプトの種類

薬局のレセプトは調剤レセプトの1種類しかありませんが、病院のレセプトには入院レセプト入院外レセプトがあり、内容が異なるので注意が必要です。

入院レセプト

いわゆる入院患者に対して療養を給付した場合のレセプトです。

内容としては、患者情報や保険情報に加えて

・傷病名

・診療開始日

・診療実日数

・診療報酬内容

・処方内容

などがあります。

入院外レセプト

入院レセプトに対して、入院外レセプトは病院が外来の患者に対して療養を給付した場合のレセプトになります。

さらに、入院外レセプトにおいても院内処方院外処方の場合があり、それによってレセプトの内容が異なります。

院内処方の場合は入院レセプトとほぼ同じなのですが、院外処方の場合には1つ大きな違いがあります。

それが、処方内容はレセプトに載らないということです。

これが記事タイトルの件になります。

突合点検の目的

院外処方のレセプトに処方内容が記載されないと、入院レセプトや院内処方のように傷病名と処方内容が適切かを確認することが出来ません。

そこで、突合点検が存在します。

突合点検によって、調剤レセプトの処方内容と入院外レセプトの傷病名を突合しているわけです。

逆に言えば、突合点検が始まるまではそこが野放し状態だった・・・とも言えます。

恐ろしい話です(笑)

レセプト内容は意外と少ない

ここまでで分かるように、レセプトに載る内容は意外と少ないです。

それ以外の部分は個別指導等で確認していくことになります。

例えば、対象の傷病によって用量を調節する必要がある薬の場合、用量を間違えると返戻が来たり減点になったりします。

これは、調剤レセプトの処方内容と入院外レセプトの傷病名を突合しているからです。

一方、患者の腎機能によって用量を調節する必要がある薬の場合、用量を間違えても返戻や減点はありません。

これは、検査をしたことは入院外レセプトから分かっても、検査結果まではレセプトには載らないからです。

なので、病院や薬局の個別指導において、腎機能は確認しているか、確認していたら用量が正しいか等をチェックするわけです。

疑義照会について

処方内容に不適切な点があった場合、薬局から医師に疑義照会を行います。

疑義照会をして処方内容が変更になっても、次回また同じ不適切な内容で処方されていることがあります

これは、院外処方レセプトに処方内容が載らないことから、医師が疑義照会に返事だけして処方を修正していない場合に起こります。

結果、不適切な処方なので個別指導で指摘されることになりますが、レセプト自体は問題ありません。

ただ、同じ疑義照会をして再び患者さんを待たせることになってしまいますので、処方内容は疑義照会の時にキチンと修正しておいて欲しいというのが薬局側からの願いです。

まとめ

以上、レセプトについてまとめてみました。

思ったよりもレセプトに載る内容は少なく、たとえ突合点検を行っていても、チェックできる内容というのは限られてしまうのが現実です。

レセプト審査の目的は、医薬品の適正な使用や不正を防ぐことにあると思います。

そういった意味で、現場の人間は審査支払機関でチェックできない内容を把握し、そこをキチンと現場で確認する必要があるのかなと思います。

というわけで次の記事では、審査支払機関や個別指導では防げないであろう不正の具体例を挙げてみたいと思います。

次の記事>>>処方箋の改ざんだと気付けますか?

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