ミニリンメルトOD錠の正しい飲み方

前回の記事で、デスモプレシン製剤についてまとめました。

今回はその中でも、ミニリンメルトOD錠の正しい飲み方ついて詳しく見てみようと思います。

OD錠という名前ですが、他の一般的なOD錠とは少し飲み方が異なるので注意が必要です。

OD錠とは

ミニリンメルトは、商品名にOD錠とついています。

OD:orally disintegrating(口腔内崩壊)

OD錠に関しては基本的に、

口の中ですぐに溶けるので水無しでも飲める

と認識している人が多いと思います。

『水無しでも』、つまり水で飲んでも良いわけです。

実際に、OD錠を水で飲んでいる患者さんはかなり多いと思います。

他にも一緒に飲む薬があって、それがOD錠でなかったら結局は水で飲まないといけないですからね。

インターネットでOD錠について調べても、水で飲んでも良いと紹介するページは多く出てきます。

ミニリンメルトOD錠は水で飲んではいけない

しかし、このミニリンメルトOD錠に関しては水を使って飲んではいけない薬なんです。

知ってましたか?

ミニリンメルトOD錠の添付文書を見てみると、

【用法・用量に関連する使用上の注意】
5.本剤は水なしで飲むこと。なお、本剤は口の中(舌下)に入れると速やかに溶ける。

とあります。

添付文書に書いてはありますが、患者さんは添付文書を見ることはありません。

つまり、他の一般的なOD錠とは違って水で飲んではいけないことを知るためには、医師や薬剤師がきちんと説明する必要があるということです。

ミニリンメルトOD錠を水で飲んではいけない理由

ちなみに、なぜ水で飲んではいけないのか。

それは、ミニリンメルトOD錠は口腔粘膜からの吸収があるからです。

フェリング・ファーマによって作られている「ミニリンメルトOD錠の医療関係者向けサイト」にも記載がありますが、水で飲んでしまうと、本来は口腔粘膜から一部吸収されるはずのものが、吸収されずに胃に到達してしまいます。

そのため、水で飲んではいけないのです。

ミニリンメルトOD錠は舌下に投与

また、上記サイトを見ると唾液が多くて溶けやすい舌下への投与が推奨されています。

添付文書に「本剤は口の中(舌下)に入れると速やかに溶ける。」と書かれてはいますが、これをもって舌下投与を推奨とはなかなか読み取れないですよね(笑)

この舌下投与についても、患者さんはOD錠であるという情報しか無いため判断ができません。

なので、医師や薬剤師からの説明が重要となります。

口腔粘膜からの吸収が大切な理由

水を使わずに服用

舌下投与

この2つは、ともにミニリンメルトOD錠を口腔粘膜から吸収させるために必要とされています。

では、そもそもなぜ口腔粘膜からの吸収が必要になるのでしょうか。

もともとデスモプレシン製剤は、そのまま飲み込んでしまうと胃で分解されて吸収が悪いため、先に鼻から吸収されるような点鼻液やスプレー製剤が開発されました。

関連記事>>デスモプレシン点鼻液・スプレー・経口薬それぞれの特徴を比較

その後、経口薬であるミニリンメルトOD錠が発売されたわけですが、これは別に胃で分解されなくなったわけではありません。

OD錠が崩壊した後、まず口腔粘膜からある程度吸収されます。その後、飲み込んだ薬のうち胃での分解を逃れた一部が小腸で吸収されます。

つまり、口腔粘膜での吸収を前提に製剤設計されていると言えます。

ミニリンメルトOD錠の食直後の服用

前回の記事でも書いたことですが、ミニリンメルトOD錠は食直後に服用すると効果が弱くなります。

これは、食事によって小腸での吸収が妨げられるからです。

このことから、ミニリンメルトOD錠は

口腔粘膜からの吸収

小腸からの吸収

この両方が重要であり、そのため

水を使っての服用

食直後の服用

これらは避けるような注意があるわけです。

面倒なのにも、ちゃんと理由があるんですね。

医師や薬剤師は説明を忘れずに

以上、ミニリンメルトOD錠の正しい飲み方についてまとめました。

水で飲んではいけない

舌下に投与して溶かしてから飲み込む

食直後の服用は避ける

このような服用上の注意点が多いにも関わらず、ミニリンメルトはOD錠という名前になってしまっています。

そのため、患者さんに何も伝えずに薬を渡してしまうと、水で飲んでしまう可能性は高いです。

だってOD錠ですからね(笑)

しかしそれでは、思っていたような効果は得られません。

ですので、医師や薬剤師は注意点について、患者さんにしっかり説明する必要があります

くれぐれも忘れないように気をつけましょう。

コメントを残す