薬剤師会への入会がマストになりつつある

先日ある勉強会で聞いた話ですが、薬局薬剤師をやっていくうえで薬剤師会への入会がマストになりつつあるそうです。

マストと言っても、決して「薬剤師会に入会しないとダメ」とあからさまなわけではなく、「薬剤師会に入会していないと条件を満たせない」といったものが増えていると。

それは確かに自分でも以前から感じていて、地域包括ケアなんかも薬剤師会に入ってないと連携取りにくい場合が多いと思います。

今回はその辺りについて、簡単に記事にしてみようと思います。

地域活動

かかりつけ薬剤師及び健康サポート薬局の要件として「地域活動の取り組みに参画」というものがあるわけですが、これが薬剤師会への入会がマストと言える良い例です。

こども薬局や健康相談室

例えば、最近は全国各地で「こども薬局」や「健康相談会」が頻繁に行われています。

地域の人としては、気軽に専門家に相談できたり子供が医療を体験出来るということで、十分にメリットのある活動だと思います。

ただ、それらの活動に薬剤師が参加したとしても、もしそれが地域の薬剤師会が主催しているものなら地域活動として認められのですが、自分の会社であったりメーカー主催のものでは地域活動として認められません

主催がどこであろうと、地域の住民への活動という意味では変わらないはずなのにです。おかしな話ですよね。

そのせいで、薬剤師会が主催するこども薬局や健康相談会だけ薬剤師の参加者が多かったりします。少しは恥を知りなさい(笑)

学校薬剤師

他にも学校薬剤師は、地域における薬剤師の大きな役割です。しかし、基本的に薬剤師会が窓口となって担当を決めるので、薬剤師会に所属している薬剤師の中で振り分けられます

薬剤師会に所属していないと、余程のことが無い限り学校薬剤師の仕事は回ってきません。

学校薬剤師の仕事は、普段の薬剤師業務とは異なる内容ばかりでかなり勉強になるので、もっと多くの人に経験してもらうべきだと思います。

休日・夜間の輪番

休日や夜間の救急患者さんに対応するために、薬局や薬剤師が輪番制を敷いています。

この輪番制に参加することも地域活動として認められているわけですが、これも基本的に薬剤師会に所属している薬剤師や薬局の中で輪番しています。

この輪番も、一部の薬剤師で回すと負担が大きくなってしまうため、本来であれば少しでも多くの薬剤師で回すべきです。それなのに、薬剤師所属という変な制約が付いてします。

地域包括ケア

このように、地域活動として認められる行為の多くは薬剤師会に所属していないと参加できません

加えて、近年では薬剤師の地域包括ケアへの関わりも重要視されていることはご存知の方も多いと思います。

薬局機能情報提供制度に新しく地域包括ケア会議等の地域の多職種が参加する会議に出席した回数が追加され、さらにそれが厚生労働省のKPIに設定されています。

それくらい地域包括ケアへの参加を薬剤師は求められてるわけですが、いざ参加しようと思っても薬剤師会に所属していないと連携が上手く回りません

院内ソーシャルワーカーや地域包括支援センターが起点となるわけですが、そこから連絡が行くのが基本的に薬剤師会経由なので当然といえば当然です。

薬剤師会は求めに応えられているのか?

このように国や地域から薬剤師会は大きな仕事を求められていて、薬剤師は薬剤師会に所属していなければ色んな仕事に支障が出るような状況が作られてきています。

ですが、薬剤師会はその求めに十分応えられているのでしょうか?

答えは「NO」だと思います。

銀座の高級クラブ事件や敷地内薬局への対応の遅さなどなど、薬剤師会はバッシングを受けてばかりです。所属していることが恥ずかしいと思えてくるレベルです。

この大切な時期に何をしているんだと言いたくなります。

大手の薬局で薬剤師会に所属していないところが多いのも納得ですね。

薬剤師会への入会はマスト

ちょっと薬剤師会への不満が出てしまいましたが、とはいっても最近の状況を考えると薬剤師会には入会しておくべきです。

今はまだそれほどでなくても、次の報酬改定やさらにその次の報酬改定では、在宅はもちろん地域包括ケアへの参加がこれまで以上に重要視され、薬剤師会に所属していないと報酬的に不利になることが予想されます。

そういう意味では、今のうちから早めの入会がマストではないでしょうか。

まとめ

以上、薬剤師会への入会がマストになりつつあるのではないか、という考えをつらつらと書いてみました。

こうやって書いていて思うのが、薬剤師に求められている働きというのが明らかに変わってきているなということです。変化のスピードは地域によって異なりますが、薬剤師がずっと薬局にいて良い時代は終わりつつあります。

これまでも求められてはいましたが、その求めに対応することを後押しするような仕組みが国として完成してきているという印象です。

すでに手遅れになりつつあるのかもしれませんが、この流れに乗り遅れないよう薬剤師は積極的に地域へと出ていきましょう。

※地域活動として認められるか等は、地域によって若干異なることがありますので、詳しくは担当窓口へ確認してください。

おまけ

薬剤師会が主催する健康相談会への参加は地域活動として認められるということを書きましたが、他県の相談会への参加は地域活動として認められないそうです。

例えば、東京都の薬局で働いている人が、千葉県の薬剤師会で主催する健康相談会に参加しても、東京で何か申請しようとする時に地域活動としては認められないということです。

これまたふざけた話ですね(笑)

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