「配賦」って何?本社の経費について考えたことありますか?

「配賦」って聞いたことありますか?

「配布」でも「配付」でもなく、「配賦」です。

管理会計においてよく出てくる「配賦」ですが、薬剤師として働いているとなかなか耳にすることの無い言葉ですよね。

でも複数店舗規模のチェーン薬局では、当たり前に考えられている事です。

そんな「配賦」について、今回簡単に紹介してみようと思います。

配賦とは

まず初めに配賦という言葉そのものの意味ですが、「割り当てること」になります。

ただ何かを配るだけの配布や配付とは異なり、配賦は一定の基準に基づいて割り当てて配るということになります。

店舗の経費に配賦される

次に、実際に薬局で働いていて配賦という言葉はどのように使われるのか、簡単に見てみます。

売上1000万円
売上原価990万円

めちゃくちゃ大ざっぱですが、このような店舗があったとします。

そうすると10万円の利益ですよね。

この薬局が個人で経営する単独の店舗であれば、10万円の利益があるわけですから万々歳です。(10万円じゃ全然嬉しくないかもしれませんが笑)

売上や売上原価についてはこちら>>【解説】粗利や営業利益など、大手チェーン薬局の決算資料を見ながら紹介!

しかしこれがチェーンの薬局だと、さらに費用として50万円が配賦されることがあります。(50万という数字も適当です)

そうすると、売り上げが1000万円で原価と費用を合わせて1040万円。

つまり40万円の赤字となるわけです。

そうなると、この赤字が解消されなければ薬局を続けていくことは難しくなります。

配賦は本社の給料や経費

さて、ではこの配賦された50万円というのはいったい何なのか。

それは本社の給料や経費です。

個人の薬局には無くてチェーンの薬局にはあるもの、それは本社です。

2店舗や3店舗の場合にはまだ社長が現場で働いていることもありますが、そこからさらに店舗が増えてくると、さすがに社長は現場で働いている余裕が無くなります。

社長は本社で別の仕事をするようになり、店舗が増えるほど経理だったり採用だったりといった、薬局の現場とは異なる裏方的な仕事をする人が増えていきます

本社は直接売り上げがあるわけではない

そのような本社の裏方的な仕事をしている人は、直接売り上げをあげているわけではありません

採用の人が新しく1人薬剤師を採用したからといって直接売り上げがあがるわけではないですよね。

その薬剤師が現場である薬局で働くことで初めて売り上げというものが生じるわけです。

チェーン薬局では、本社で働く人の分まで稼ぐ必要がある

では、そんな直接売り上げをあげるわけではない本社の人達の給料や経費はどこからでているのか。

それは現場である薬局での売り上げからです。

つまり、個人の薬局ではその店舗の中だけで計算して利益が出ていれば問題無いのですが、直接売り上げの無い人がいるようなチェーン薬局では、そういう人達の給料や経費まで踏まえて利益が出ているかを考える必要が出てきます。

そこで、そういった本社の人たちの給料や経費を各店に配賦して、それでも利益があるかどうかを計算するわけです。

割り当ての基準

冒頭で「配賦は一定の基準に基づいて割り当てること」と書きました。

ではその一定の基準とは何なのでしょうか。

厳密なルールはありませんが、多くの会社では売り上げの比率に合わせて配賦をしています。

もし、

「ここは儲かってるか多めに配賦しよう」

とか

「ここは赤字だから配賦しないでおこう」

なんて一定の基準無しに割り当ててしまうと、チェーンの中でどこが優良店舗でどこが改善の必要がある店舗なのかが分かりにくくなってしまうわけです。

その店舗が単独で赤字か黒字かではなく、会社全体として見て、この店舗は配賦をしても利益があげられる店舗なのかどうかが、優良店舗なのか改善の必要がある店舗なのかの基準となってくるわけです。

おそらく考え方としてボンヤリとイメージのあった方もいたかと思いますが、そのキーワードが「配賦」になります。

まとめ

以上、「配賦」について簡単に紹介しました。

チェーン化してくると、本社の人の分まで稼がないといけないんだから現場は大変ですよね。

でも大丈夫。

本社の人はスケールメリットだったり効率化だったりでそれ以上の手助けを現場に与えてくれています。

普通に考えたらそうですよね。

薬局を切り盛りしながら、帳簿を付けたり卸と仕入れ価格交渉したり、新しい薬剤師の採用をしたりなんて絶対に無理です。

そういう意味で、本社と現場のどちらが偉いなんてことは無く、両方が揃って初めて会社は成長していける

そんな存在なのかなと思っています。

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