ミカルディスのジェネリックどんな感じ?ただのAGでは終わらせなかった「DSEP」

ミカルディスのジェネリックが発売されて2ヶ月が経ちました。

どうですか?AGにしました?順調にジェネリックへの切り替えが進んでいますか?

自分が投薬している患者さんでは、今のところジェネリックにして何か不都合あった方はいません

結構な数の患者さんでジェネリックに切り替えたので一安心です。

ところで、2ヶ月経った今改めてミカルディスのジェネリックに関して、MRやメーカーで働いている友人から情報を集めてみました。

そうしたところ、いくつか面白いことが分かりましたので、今回まとめて記事にしておこうと思います。

第一三共エスファがAGに本格的に注力

第一三共エスファのホームページを見たことありますか?まだ見たことがない方はこちらをどうぞ。⇒第一三共エスファ株式会社

AGを前面に押し出してますよね。もはやAG専門のメーカーなんじゃないのかっていうほどに(笑)

まあそれもそのはずで、第一三共エスファは今後AG製品に注力していくということを今年の2月に公式に発表しました。

そして6月にミカルディスのAGを発売し、9月にはオルメテックとクレストールのAG発売が控えています。

AGをどんどん発売するのって、それなりに企業体力がないと出来ない事なんですよね。

なので、ジェネリック専門メーカーと差別化を図る意味でも、大手製薬メーカーのグループ会社として良い経営戦略だと思います。(何様)

そして『AGの第一三共エスファ』として最初のAG発売だったテルミサルタン。(2014年に発売したクラビットのAGについては無かったことにしたみたいです笑)

確かに第一三共エスファはかなり力を入れていました。

「DSEP」がシェア50%超え

これは正式に発表されているわけではないのですが、テルミサルタン「DSEP」つまり第一三共エスファが発売したAG製品が50%以上のシェアを占めたそうです。

これは他の薬でも同じなのですが、ジェネリックの発売が開始されると約50%のシェアをAGが占めます。そして残りの約50%をAGではない各社のジェネリックが奪い合うような形になります。

予定通りAGで50%以上のシェアを取れたということで、第一三共エスファはほっと一安心ではないでしょうか。

もしミカルディスのAGで失敗していたら、次のオルメテックとクレストールのAG発売時に戦略変更が必要になりますからね。

AG以外は過酷な販売価格競争

今回の6月に薬価収載されたジェネリックは、ミカルディス以外にあまり大きなものがありませんでした。

なので各社ミカルディスのジェネリック販売に注力するしかなかったわけですが、AGが50%以上を奪ってしまいました。

それによって、AG以外のジェネリックを発売するメーカーはかなり厳しい価格競争を強いられたそうです。

聞いたところによると、卸から薬局への納入価が対薬価で30%を切るものもあったそうです。

普段から納入価を気にしてる人なら分かるかと思いますが、対薬価で30%って相当安いですよ。卸からの納入価がこれなんで、メーカーから卸への販売価格はもっと安いわけです。

メーカー経営大丈夫なのかな?笑

今後は、AGが発売される薬のジェネリックは作らないっていうメーカーも増えてくるんじゃないかと思っています。

AGにも関わらず錠剤に薬品名印字

今回、ミカルディスのAGであるテルミサルタン「DSEP」で頑張ったな~と思ったのが薬品名印字です。

ミカルディスは打刻式。

テルミサルタン「DSEP」は薬品名印字になりました。

薬品名印字って別に好き放題出来るわけではなく、フィルムコーティングが必要だったりレーザー光線で反応する添加物が必要だったり、まあ色々な条件が必要なわけです。

錠剤の薬品名印字によってアレルギー?薬品名印字の方法やデメリットなど。

2017.06.19

しかし、ミカルディスから添加物を変更してしまうとAGとして売り出せなくなります

なので、おそらくインクジェット方式で薬品名を印字したのではないでしょうか。

インクジェット方式であれば、新しくフィルムコーティングする必要も添加物を加える必要も無いですからね。

AGの特徴である「先発と全て一緒」にとどまらず、薬品名印字というプラス要素も加えた第一三共エスファのテルミサルタン「DSEP」。売れているだけあってさすがだな~と思いました。

ただこの記事を書いていて思ったのが、インクジェット方式だとインク塗料を使用していると思うんですよね。

それでも先発と全く同じものとして売り込んでも大丈夫なんですかね?

もしその辺りについて詳しく知っている方がいれば、教えていただけると嬉しいです。

まとめ

以上、発売されて2ヶ月が経過したミカルディスのジェネリックについて所感を書いてみました。

予想通りといえば予想通りですが、AGが50%以上のシェアを占めました。今後もこの傾向は続いていくでしょうし、そうなるとAGを確保する予算の無いメーカーは厳しくなっていくかもしれません。

ただ、AGはAGであるが故の難しさもあります。

今回のミカルディスを例に出すと、ミカルディスはもともと吸湿性が高く、高温多湿の環境では変色することがあるという弱点がありました。

一包化不可というわけではありませんが、一包化後の保管方法が悪いと変色してしまう可能性があります。

その弱点を、今回発売されたジェネリックではフィルムコーティングすることで吸湿性をカバーしているメーカーもありました。

しかし、そのような工夫をAGは出来ないんですよね。

全て同じではなくなってしまうから。

今後は「AGの同一性」vs「ジェネリックの製剤工夫」という構図になっていくのかな~なんて予想しています。

今回みたいに「AGの同一性」vs「ジェネリックの安さ」となるよりは全然良いですよね。

そうやってジェネリック業界も良い方向に発展していってほしいなと思います。

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