クオール薬局に続いてアイセイ薬局も。不正?付け替え?経営努力との境界線

『違法ではないが一部不適切』

覚えていますか?この言葉。
これなかなか良い言葉ですね(笑)今後使っていこうかと思います(笑)

話は変わって表題の件。

アイセイ薬局が8月4日、ホームページで処方せんの不適切な取扱いを発表しました。
処方せんの不適切な取扱いに関するお詫び

要点だけ抜粋すると、

弊社の社員及びその親族の処方せんの取扱いについて、実際に調剤を行った弊社の薬局が保険請求をするべきところ、当該処方せんを弊社の別の薬局に送付し、当該処方せんを受け取った薬局で調剤を行ったものとして保険請求をした事実が、今般、弊社内の自主点検の結果、確認されました。

実際に調剤を行った薬局が保険請求をするべきところ、当該処方せんを別の薬局に送付し、当該処方せんを受け取った薬局で調剤を行ったものとして保険請求をした。いわゆる付け替え請求ですね。少し前にクオール薬局でも見つかって話題になった不正行為です。

この付け替え請求に関して、ちょっと思ったことがあるので記事にしてみようと思います。

クオール薬局はどうだったか

ここで改めて、処方箋付け替えの先陣をきったとも言えるクオール薬局の件を振り返ってみましょう。

・・・と思ったのですが、クォールはホームページで何も発表していないんでしたっけ?見つけられませんでした(笑)⇒クオール薬局ホームページ

仕方ないので報道等を確認してまとめてみると、

従業員家族の処方箋を、実際に調剤を行った薬局とは別の薬局が保険請求を行った

まあほぼ一緒ですね(笑)

どちらのケースでも、実際に調剤を行った薬局をA薬局、保険請求した薬局をB薬局としておきます。

付け替え請求の何が悪いのか

処方箋集中率を下げて調剤基本料1あるいは基準調剤加算を算定し、薬局の利益を増やそうとした両薬局(多分)。なんとなく悪いことをしたような感じはしますが、なんとなくだけだと「金儲けは悪だ~!!!」って盲目的に言っているようなものなので、もう少し具体的に見てみます。

薬局が何気なく行っている保険請求ですが、次のような仕組みで成り立っています。

健康保険法76条(療養の給付に関する費用)
「保険者は、療養の給付に関する費用を保険医療機関又は保険薬局に支払うものとし、保険医療機関又は保険薬局が療養の給付に関し保険者に請求することができる費用の額は、療養の給付に要する費用の額から、当該療養の給付に関し被保険者が当該保険医療機関又は保険薬局に対して支払わなければならない一部負担金に相当する額を控除した額とする。
2 前項の療養の給付に要する費用の額は、厚生労働大臣が定めるところにより、算定するものとする。」

この『厚生労働大臣が定めるところ』が調剤報酬点数表であり、それを踏まえて『療養の給付に関し保険者に請求』を行っています。

つまり、保険請求とは療養の給付に対する報酬ということになります。これが調剤報酬ですね。

なので、調剤を行っていない(療養の給付を行っていない)薬局から保険請求を行うこと(付け替え請求)は、違法になる可能性が高いといえます。

調剤さえしていれば良いのか

では、保険請求する薬局で調剤さえしていれば良いのか。

クオール薬局、アイセイ薬局ともに、付け替え請求を行ったのは社員及びその家族の処方箋であると報道されています。

元々関係の無い病院で発行された処方箋を、薬局の利益を考えて門前の薬局ではなくA薬局で調剤してもらったのでしょう。そしてB薬局から保険請求をした。

じゃあ最初からB薬局に行って調剤してもらったり、B薬局に処方箋を送って調剤しておいてもらって、仕事帰りに薬を取りに行く。これはどうでしょう。社員及びその家族の処方箋であれば、このようなことが簡単に出来ます。

これならB薬局で調剤をして保険請求もしているので違法ではないですよね。付け替えとも言いません。それでいて、処方箋集中率は下げることが出来ます。

でもどうなんでしょう。

『違法ではないが不適切』

そんな気がしませんか?笑

そもそも調剤基本料の施設基準に処方箋集中率が入っているのは、薬局が面で処方箋を受けているかどうかを見ているはずです。社員及びその家族の処方箋を受け付けて集中率が下がったからといって面で受けているということではありませんよね。

ただ見方によっては、違法でないならそれは経営努力と言えるんじゃないか、なんて思ったりもします。
この辺りは個人や企業の考え方次第なんでしょうね。難しいところです。

世間の目を忘れてはいけない

ただ忘れてはいけないのが、例え違法ではなくても世間の目次第では厳しい状況に追い込まれていくことがあるということです。

M添さんのことを思い出してください。『違法ではないが一部不適切』なことばかりしていたら、結果的に東京都知事を辞めることになってしまいました(笑)

薬局も、経営努力だからといって『違法ではないが不適切』なことを繰り返してしまうと、結果的に「薬局なんて儲けることしか考えてないし必要ないんじゃね?」と世間に思われかねません。いや、すでに思われてきているかもしれません。

その辺り、うまく企業は経営判断していってほしいところです。

まとめ

以上、クオール薬局とアイセイ薬局の処方箋付け替え請求から、自分なりに考えていることをまとめてみました。

付け替え請求は違法なので論外として、それ以外の内容ではどこまでが経営努力でどこからが不適切だと思いますか?
考え方次第ではありますが、それぞれが自分なりの答えを持って働くことが大切なんじゃないかな~と思います。

それにしても、今回のアイセイ薬局の付け替え請求。アイセイ薬局はもちろん、クオール薬局にも飛び火した感じがありますよね。せっかく落ち着いてきていたのに、今回の件をキッカケにまた騒がれることとなってしまいました。しかもアイセイ薬局の対応が早かった分、クオール薬局の対応の遅さと不誠実さが目立つ格好となっています(笑)

そして東京理科大はアイセイでの薬局実習も辞退するのでしょうか。そこも注目していこうと思います(笑)

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