【痛風】高尿酸血症の患者さんにアドバイスするべき食生活の改善点

かつては「贅沢病」と呼ばれていた痛風。
そしてその原因となる高尿酸血症。

この2つはほぼイコールのように考えられていた時期もありましたが、最近では高尿酸血症によって引き起こされる合併症の一つが痛風であることが分かってます。

痛風を防ぐためにも、高尿酸血症によって引き起こされるその他多くの合併症を防ぐためにも尿酸値が高い状態は避けたいところですが、薬を飲む以外にはどのような方法があるのでしょうか。

最近では食生活と尿酸値の関係性についても色々と分かってきてることがありますので、その辺りをまとめてみようと思います。

高尿酸血症のタイプ

高尿酸血症には3つのタイプがあります。

①尿酸産生過剰型(15%)
②尿酸排泄低下型(60%)
③混合型(25%)

このように、高尿酸血症の患者さんのうち半分以上の方が尿酸排泄低下型です。
高尿酸血症のタイプによってアドバイスできる食生活改善は変わってくるので、まずはどのタイプなのかを把握することが重要です。

おそらく、飲んでいる薬を見ればおおよそ検討はつくかと思います。

高尿酸血症に対する食生活改善

プリン体の多く含まれる食品を避けることが望ましいということは、多くの方がご存知かと思います。
プリン体が体内で尿酸に代謝されるからですね。

しかし、そのプリン体の8割近くは体内で生成され、残りの2割程度を食事から摂っているということを知っておく必要があります。
高プリン食やアルコールを控えるように言われていますが、そこまで劇的な効果は無いです。

特に一番多いタイプである尿酸排泄低下型の場合、元々体内での尿酸の生産量が増加して尿酸値が高くなったわけでなく、排泄に問題があって尿酸値が高くなっているわけです。
そうなると、余計に食事制限による効果は小さいと考えられます。

そういったことを踏まえた上で、食生活改善でアドバイスできることを3点紹介しておきます。

①プリン体の多く含まれる食品を避ける

当然ですが、プリン体の多く含まれる食品の摂取を避けることで尿酸値の上昇を抑えられます。

具体的には、レバーや白子。魚にも多く含まれています。

まあレバーや白子なんてそこまで食べる機会が無いので、アドバイスとしては微妙なところ。
個人的に共感が得られやすいアドバイスとしてはラーメンのスープ

プリン体って水に溶けやすいんですね。
なので、大量の小魚からダシを取った魚介系のラーメンスープなんてプリン体の宝庫なわけです。

ラーメンはスープまで飲み切らないと気が済まないっていう方にはアドバイス必須です。

②アルコールを避ける

よくビールはプリン体が多く含まれているので良くないって言いますよね。

でも実はアルコール自体も良くなくて、アルコールは体内で分解されると尿酸を生成します。
つまり、例えプリン体の含まれていないお酒であろうとも尿酸値は上がってしまうわけです。

とはいっても、やはりビールは断トツで良くないです。
アルコールに加えてプリン体が含まれているということもありますし、ビールって飲み始めると大量に飲むことが多いですよね。
日本酒や焼酎を飲む場合と比べて飲酒量が何倍にもなります。

尿酸値を気にするなら、ビールは最初の一杯だけにしておきましょう。

③水分を多く摂る

これは凄く基本的な話ですが、誰にでも出来る努力なのでアドバイスしやすいです。

食生活改善のアドバイスをしようにも、プリン体が多い食品もあまり食べないし、ラーメンだってスープは飲まないし、お酒も滅多に飲まないし・・・そんな人っていますよね。
というか、プリン体の8割は体内で生産されているわけですから、食生活の問題は全くないのに高尿酸血症になってしまう方も多いはずです。

そんな方には、ぜひ水分を多めに摂るようにアドバイスしましょう。
水を多く飲むことで尿量が増え、尿酸の排泄が促されます。

特にこの時期は汗などで体内の水分量は減りがちなので、このアドバイスが効果あったりします。

肥満の解消

最後にプリン体とは関係なくなってしまうのですが、肥満な方は尿酸値が高い傾向にあることが分かっています。

高尿酸血症と言われるとついついプリン体の摂取量を減らして尿酸値を下げようと考えがちですが、少し視野を広げて満を解消することでも尿酸値は下げられます

さらに言えば、本当に大切なことは尿酸値を下げることではなく、尿酸値が高いことによって引き起こされる様々な合併症を回避することです。
痛風だけでなく腎障害や心筋梗塞、脳卒中がその合併症に当たりますが、これら合併症は高尿酸血症だけでなく、肥満からくる高血圧や糖尿病などによっても引き起こされます。

つまり肥満を解消することは、ただ高尿酸血症を解消した場合以上に合併症を回避する効果が高いわけです。

まとめ

以上、高尿酸血症の患者さんにアドバイスするべき食生活の改善点でした。

高尿酸血症の患者さんに対する服薬指導って、どうしても薬の関する内容に偏りがちなんですよね。
なんでかって、やっぱりプリン体の80%は体内で生成されるから。
食事の影響はそこまで大きくはないからです。

でも、やっぱり薬は対処療法であって根本を改善するわけではないですから、やはり根本から改善できる可能性のある食生活のアドバイスもしておきたいところ。

そういう意味で、肥満の解消によって尿酸値や合併症のリスクを下げられる可能性があるというのは、ぜひ知っておいていただきたいと思います。

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