遠隔服薬指導とドローンのシナジーが薬局に与える影響

株式会社ファーマスターは今年の1月6日に「ドローン薬局」の商標登録を行いました。ドローンで薬宅配を行うための第一歩とのことです。

ドローンは技術の壁以上に法律の壁が高いのですが、今後その法律の壁が撤廃された場合に医療をどのように発展させてくれるのでしょうか。

そして、遠隔医療とどのようにシナジーを生み出していくのか、ちょっと考えて記事にしてみようと思います。飽くまでも妄想の話なのでご注意ください(笑)

ドローンの現状

まず最初にドローンの現状について解説しておくと、現在ドローンは特区でのみドローン飛行の実証実験が許可されている状態です。

しかし、安倍首相が掲げた日本再興戦略2016には、「3年以内のドローン配達実現」と記載されています。

今後、ドローンによる荷物の配達を国として進めていくことは間違いなく、特区による縛りも徐々に無くなっていくと思われます。

遠隔医療の現状

次に遠隔医療の現状について、遠隔診療と遠隔服薬指導に分けてまとめます。

遠隔診療

2017年4月14日の第7回未来投資会議において、安倍首相は次のように述べました。

「対面診療とオンラインでの遠隔診療を組み合わせた新しい医療を次の診療報酬改定でしっかり評価する」

在宅医療においてICTを活用した遠隔サービスの普及は着々と進んでおり、次の診療報酬改定できちんと評価することを明言した形です。

遠隔服薬指導

遠隔診療ばかりが注目されていますが、遠隔服薬指導も少しずつですが普及は進んでいます。

厚生労働省は2015年、離島やへき地で対面での服薬指導が難しい場合に限り、特区としてテレビ電話など遠隔での服薬指導を行う場合の具体的な基準を定めました。

これにより、離島やへき地などの一部地域だけではありますが遠隔服薬指導を行うことが可能となりました。

今後、薬剤師法25条による対面での投薬という縛りが緩和されれば、さらに遠隔服薬指導の適応範囲が広がっていくと思われます。

ドローンと遠隔医療のシナジー

さて、ここまでを簡単にまとめると、

・現状では遠隔診療がこの中で一番普及していて、診療報酬できちんと評価されるところまできています。

・ドローンと遠隔服薬指導については、まだ特区のみで実験を行っているような段階です。

・さらに、ドローンはどちらかといえば都市部、遠隔服薬指導は離島や僻地に限られており、シナジーは生まれにくい状況です。

ただ、今後は規制が緩くなっていくのは確実で、薬局も影響を受けるのは間違いないと思います。

では、いったいどんな影響が考えられるでしょうか。

遠隔診療・遠隔服薬指導・ドローンで薬のお渡し

まず、現在病院に行って調剤薬局に行って薬を貰って帰ってくるまでの行為が、在宅のまま全て可能となります。(もちろん、ドローン配達には出来ないことも多々あります)

遠隔で診察し、ドローンで薬が届き、遠隔で服薬指導をしてもらえる。かなり便利ですよね。

便利を追究しすぎることに問題意識のある人は多いかと思いますが、選択肢の1つとして可能になることは十分に価値のあることだと思います。

地方の過疎地はもちろん、一人暮らしで病院まで行くこともままならない高齢者も多いですから。

調剤薬局の集約化

この遠隔診療・遠隔服薬指導・ドローンでの薬のお渡しがもし普及したとすると、薬局はどうなるのか。

おそらく集約化が進むと思います。

患者さんがわざわざ薬局に来る必要が無くなれば、それこそ地域に一箇所大きな薬局を作ってそこからドローンで薬を配達すれば良くなります。いわゆる調剤工場ですね。

海外にはすでに調剤工場は存在します。

集約化すれば在庫できる薬の種類も増え、欠品など患者さんの不利益も減ります

薬剤師が在宅業務

そのような薬局の形態になった場合、患者さんだけでなく薬剤師も在宅での業務が可能になります。遠隔服薬指導をわざわざ薬局で行う必要もないですからね。

遠隔診療によって処方された薬はドローンによって家に届けられ、服薬指導も遠隔指導で受けられる。何か気になることがあっても薬剤師に遠隔で聞くことができる。

是非は置いておいて、ICTを最大限利用すればこのようなことも可能なんじゃないかと考えています。

どうでしょう、漫画かアニメのような話ですよね。そりゃそうです、自分の妄想話ですから。でもそんな妄想の世界が少しずつ実現可能になっているということです。

まとめ

以上、遠隔診療に加えて遠隔服薬指導とドローンが今よりも普及し、そのシナジーが発揮された時に薬局にどのような影響があるかについて、少し妄想しながら書いてみました。

もちろん今現在の調剤薬局の良さもありますし、今回の記事のように利便性を追究した場合の良さもあります。ようは、出来ることの幅が広がるということです。

その中で、国としてどのような状態を作っていくのか。

個人的には、色々な選択肢の中から患者さんが自分に合ったものを選べれば良いと思うのですが、国として「これだ!」という形に固定していくかもしれません。そればっかりは、今後どうなるのか全く予想がつきません。

ただ現在の対面縛りというのは、メリットがある人ももちろんいますが、デメリットが大きい人も多いと思うんですよね。そしてICTの発展によって、対面であることのデメリットは解消が可能になってきていると思います。

遠隔服薬指導とドローンの普及が今後の薬局にどのような影響を与えていくのか。要注目です!

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