調剤薬局で棚卸をする3つの理由

『棚卸』

調剤薬局で働いていると避けられない業務ですよね。

会社によってその頻度は異なりますが、1年に1回、半年に1回、四半期に1回。

多いところでは、毎日の業務終了後に簡単な棚卸をする会社もあります。

そんな棚卸ですが、きちんと理由を理解して棚卸してますか?

ただ上司に指示されて嫌々するよりも、きちんと理由を理解して目的意識を持って棚卸した方が楽しいですよね?(楽しいわけ無い)

そんなわけで今回は、棚卸をする理由について簡単にまとめようと思います。

一般的な理由からちょっと視点の異なる理由まで、3つの理由の紹介です。

理由①:理論在庫との差異がないか確認するため

現場で働く人間としては、これが一番大きな理由になるのではないでしょうか。

正しい薬を正しい数、正しい患者さんにお渡ししていれば、基本的には差異は生じません。(入力ミスや入力忘れによって差異が生じることはある)

しかし、棚卸をして差異がゼロだった経験のある人はいないのではないでしょうか。

毎日棚卸をしたって、ズレるときはズレます。

そして、差異があった場合にはその原因を探すことになります。

原因としては本当に色々な可能性があるわけですが、一番多いのは患者さんへの渡し間違えではないでしょうか。

これが現場で働く人間からしたら大問題で、渡す錠数の間違えはクレームの原因になりますし、渡す薬を間違えてしまうと健康被害につながる可能性もあります。

そんなわけで、棚卸で差異を発見し、患者さんの被害を最小限に抑えること。

さらに、原因を追究して同じミスをくり返さないように対策を施すこと。

これが棚卸をする理由の1つとして挙げられます。

理由②:利益を計算するのに必要なため

上場企業であれば財務諸表を作成します。

たとえ個人の薬局でも、簡単な表を作って一定期間の利益は計算します。

その利益を正確に計算するために、棚卸は必要となります。

この理由はハッキリいって、現場で働く人よりも会社を経営する人や経理を担当する人の都合です。

しかしながら、会社として薬局を経営している以上は絶対に避けられないことになります。

棚卸をすることで会社の在庫(資産)が把握できて、それで初めて一定期間における会社の利益を確定することが出来るからです。

パソコンで在庫管理システムを導入していれば、それだけで在庫の把握はできますよね。

しかし、前述の通り業務においては必ずといって良いほど間違いがあり、差異が生じます。

そのため、正しい利益を確定するためには棚卸をして、正確な在庫(資産)を把握する必要があるわけです。

財務諸表
上場企業においては四半期決算として3ヶ月単位で財務諸表を作成します。これは、利益の確定というよりも株主に会社の経営状況を知ってもらう必要があるからです。(上場企業だからといって四半期ごとに必ず棚卸をしているわけではありません。実際の棚卸は半年に1回などで、棚卸をしていない四半期の財務諸表には在庫管理システムの理論在庫の数字を使用している企業もあります)

理由③:職員の不正を予防するため

この理由に関しては、少し視点を変えないと出てこないですよね。

あまり考えたくないことではありますが、会社の中には不正を働く人が必ずいます

会社の規模が大きくなればなるほど職員は増えるし、その中で不正を働く人が出てくる可能性も上がります。

これはもう、ある意味仕方のないことです。色んな人間がいますから。

でも、不正を事前に防ぐために監視の目を強めるようなことはしたくないわけです。

そんなの誰だって気が進まないですからね。

じゃあどうするかというと、不正をしてもすぐにバレるような仕組みを作っておくんです。

それが棚卸です。

調剤薬局における不正

調剤薬局における不正で一番多いのが、薬局の薬を盗むことです。

薬局の薬を盗むと、理論在庫と実際の在庫に差異が生じますよね。

そうすると、その差異の原因を探さないといけないわけです。会社にもよりますが、原因がわかるまで帰れない会社もあります。

そうすることで、

「薬を盗むと棚卸の時に面倒なことになるし、バレる可能性もあるから盗むのはやめておこう」

となるわけです。

もちろんこれで不正がゼロになるわけではありませんが、ある程度減らすことはできます。

会社として大切なことは、監視の目を強めることではなく、不正をしにくくする仕組みを作って予防することなんです。

まとめ

以上、調剤薬局で棚卸をする理由を3つ挙げてみました。

理論在庫との差異がないか確認する

利益を計算するのに必要なため

職員の不正を予防するため

他にもあるかもしれませんが、パッと思いついたのが3つでした。

特に3つ目の理由はぜひ色んな人に知っておいてほしいと思います。

今年から調剤薬局で働き始めた新人さんは、まだ棚卸を経験していない人も多いですよね。

こんな理由があるんだってことを知っておいて、いざ棚卸の時には目的意識を持って行っていただければと思います。

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